賃上げと設備投資を一緒に考える
業務改善助成金で設備投資
令和8年度の条件と進める順番
従業員の賃金を上げながら、仕事の手間も減らしたい。業務改善助成金は、賃上げと生産性を高める設備投資等を組み合わせる制度です。
公式資料の確認日:2026年10月23日。令和8年度の案内です。
受付期限は事業場の所在地で確認。全国一律で11月30日まで申し込めるという意味ではありません。
設備の検討と一緒に、まず確認したい3点
- 労働者のいる中小企業・小規模事業者の事業場か。みなし大企業や不交付事由など、事業者側の条件も確認します。
- 対象となる労働者の賃金を50円以上引き上げる計画があるか。対象者には雇入れ後6か月経過・申請時点の雇用保険被保険者などの条件があります。事業場内最低賃金と、適用される地域別最低賃金・令和8年度改定額との関係も確認します。
- その設備で生産性・労働能率がどう改善するか。商品名だけでなく、今の作業と導入後の変化を説明できるよう整理します。
従業員を雇っていない事業者が設備を買うためだけの制度ではありません。個別の対象可否は、賃金台帳や雇用・設備計画をもとに管轄労働局へ確認します。
賃上げと設備契約は、進めるタイミングが違う
賃上げの流れ
- 賃金・計画を確認
- 交付申請を提出(郵送は到達)
- 対象期間内に賃上げ
申請後から地域別最低賃金の発効日前日までという期間を確認します。郵送の場合、申請書が労働局に到達した後です。
設備導入の流れ
- 改善計画・見積を用意
- 申請・交付決定を確認
- 設備を契約・納品
設備の契約・納品は交付決定後。見積取得と契約を同じ扱いにしません。
賃上げを交付決定まで待つと、地域の対象期間を過ぎるおそれがあります。一方、設備を交付決定前に契約・納品すると対象になりません。両方の予定を一枚に並べてから確認しましょう。
申請期限は「地域の発効日前日」と「11月30日」の早い方
令和8年度の申請期間は2026年9月1日から、申請事業場に適用される地域別最低賃金の発効日前日、または2026年11月30日のいずれか早い日までです。
地域の期限が先に来る場合があります。予算による早期終了もあり得るため、全国募集の表示だけで判断せず、管轄労働局の最新案内で受付状況・提出方法・到達期限を確認します。
対象経費は「設備名」より改善する作業と合わせて確認
機械装置等の購入・製作・改良など、生産性向上や労働能率の改善に資する費用が対象になります。通常の事業経費や、単に経費を削減するだけの取組などには対象外の規定があります。
パソコン等にも原則と例外の条件があります。「設備投資ならすべて対象」「PCを買えば対象」とは判断せず、交付要綱の別表第3とQ&Aで、用途・費目・例外を確認してください。
- どの作業に、今どのくらい時間がかかっているか
- 導入後に、何がどう変わるか
- 本体・設置・その他の費用を分けた見積か
この3点は確認材料の整理例であり、記入すれば対象になるという診断ではありません。
助成率と上限額は、別々に読む
助成率は事業場内最低賃金が1,050円未満なら4/5、1,050円以上なら3/4。上限は賃上げ額・対象人数・事業場規模・特例の有無で異なります。
| 事業場規模 | 上限額 |
|---|---|
| 30人未満 | 40万円 |
| 上記以外 | 30万円 |
対象経費×助成率と、条件に対応した上限額を比べます。上の金額がそのまま受け取れるという意味ではありません。申請には賃上げ・対象者・経費等の要件確認が必要です。
設備の目的が違う場合はこちら
賃上げと合わせた取組ではなく、設備更新・省力化の方法から考えたい場合は目的別の設備投資ガイドへ。お客様を増やす店舗改装が中心なら、販路開拓と工事の関係を確認しましょう。
設備投資の目的から制度を見る → / 店舗改装の補助金を見る →
このページは令和8年度の公式資料を整理した民間の情報案内です。全地域の受付状況や、個々の事業場の適格性・受給を保証するものではありません。助成金という名称だけで自動的に受給できるとは限りません。